着物と日本髪と変身体験が大好きなぷにすけです。
舞妓変身体験を通して、いろいろな日本髪を実際に結ってもらいました。この記事では、舞妓さんが様々な場面によって結う、様々な日本髪の体験写真をご紹介します。
「華陽」の結綿(ゆいわた)
初めて華陽さんで髪結い体験をしたときのものです。今はなき「町娘プラン」。

プラン名にもある通り、結綿(ゆいわた)は江戸時代から若い娘さんに結われていた髪型で、現代の舞妓さんにも、節分の変わり髷として結われています。


髷に掛けられた赤い鹿の子が印象的な、可愛らしい髪型です。髷の形自体は、芸妓さんが結っているような島田髷(つぶし島田)と同じです。
舞妓さんのほかには、七五三でも新日本髪で結われていたりしてますね。髷にかかったたっぷりの鹿の子がやっぱりかわいい。
※現在「町娘プラン」はありませんが、「結綿」自体は普通に舞妓プランで楽しめます。
こちらは2月の「お化け」の髪型を紹介してる記事です。
「華陽」の菊重ね(きくがさね)
華陽さんで結った「菊重ね」という髪型です。通常の舞妓さんの髪型ではなく、節分で結われるいわゆる「変わり髷」の一つ。

さきほど紹介した「結綿」と同じ島田系統の髷で、結綿と異なるのは髷の鹿の子部分。横からも髪が渡されていて、そこにクロスするように鹿の子が飾られています。

髷に飾る鹿の子の色を選ぶ際は、舞妓さんぽい赤系統とも思ったのですが、お姉さんぽくしたかったのでちょっと落ち着いた水色にしてみました。

が、選んだかんざしや櫛のチョイスもあって、結果思った以上に華やかな仕上がりに。お姉さんらしさの中にも舞妓さんらしいかわいらしさも出て、個人的にはなかなか気に入っております(-∀-)
結綿の時のように赤にしたら、それはそれでかわいい感じになっていいでしょうね。
髪型ごとに雰囲気が異なるのはもちろん、同じ髪型でもかんざしや飾りの布の色違いで雰囲気が変わります。いろいろ体験してみたいですね。
「華陽」の奴島田(やっこしまだ)レトロ風
こちらも島田系の髪型です。ふだんおふくを結っている舞妓さんが、黒紋付の正装時に結う髪型です。
今回は「昔の舞妓さん風に!」とオーダー。なので普段の華陽さんの奴島田とは、若干雰囲気が違っていると思います。

華陽さんも初めての経験で、完全に再現するのは難しいとのことでしたが、それでも「京舞妓十二月」という本を資料に着付けや髪型の雰囲気を伝え、どうにかそれらしく仕上げていただきました。

春のをどりの時期だったので、お茶席の舞妓さんのイメージで黒紋付きに大輪の桜のかんざし。昔の舞妓さんらしくお化粧はあまり書き込まず、髪型は鬢(びん)の幅を狭く、髷(まげ)や髱(つと)は下げ気味に結っていただきました。
奴島田についてはこちらの記事で説明しています。
「ペンション祇園(芸舞妓のお部屋)」のおしどり
お化けの舞妓姿をするなら、ぜひとも結いたい変わり髷。今回は憧れの髪型の一つでもあった、「おしどり」を結っていただきました。私の中では「お化けの髪型と言えばこれ!」というくらい、定番中の定番イメージの髪型です。

結綿の髷部分に、橋のように髪の束を乗せた髪型です。


※日本髪の本では、この髪の束はそのまま「橋の毛」とか「おしどり毛」と呼ばれています。
髷に巻かれたボリュームたっぷりの鹿の子。橋の毛がさらにそれを強調して、とても華やかな髪型です。そしてやっぱりかわいい。橋の毛の飾りは季節にちなんで梅の花です。
舞妓さんが「お化け」で髷を結い替えられるのは「おふく」になってから。「割れしのぶ」の舞妓さんは、「割れしのぶ」に橋の毛をかけた「お染」という髪型にはすることができるそうです。
今回は「おしどり」ですからお姉さんの舞妓さんです。前から見ると、鬢(びん)の張り出しも大きくなっています。


「ペンション祇園(芸舞妓のお部屋)」の勝山(かつやま)
舞妓さんの髪型の中でも、ひときわ華やかな印象の勝山。祇園祭の間だけ結われる特別な髪型ですが、今回は初めて地毛結いで体験しました。

何と言っても「お祭り」のかんざしですよね。銀色のお花の土台に、夏らしいモチーフが飾られた大きなかんざしが正面から髷に挿され、とにかく豪華。その年によってモチーフが異なるものが作られるそうです。

髷の根元を包む布(手絡)と両脇から挿された梵天で、後ろや横から見ても華やかな髪型です。

この「お祭り」のかんざし、本当は「割れしのぶ」さん用とお姉さん用は違うそうなのですが、今回は数や時間の問題もあってその辺を気にして体験することはできませんでした。また機会があれば、その辺も気にしてみたいです。
髷に巻いている布も、舞妓さんの年季によって異なります。若手は赤、お姉さんになるとピンク、水色などと変わっていくそうです。この色が変わると確かに後ろ姿の印象が変わりますよね。
「勝山は重い」と聞かされていたので、内心ドキドキでしたが、1日のみの体験ということもあって特別そうは感じませんでした。頭皮や髪の質によっても感じ方は違うと思いますが、これが本物の舞妓さんのように何日も過ごすとなると、やはりいろいろ大変なんでしょうね(^_^;)
「紅先笄」の先笄(さっこう)
舞妓さんの髪型の中でもあこがれの髪型の一つだった先笄。
舞妓さんが、いよいよ舞妓を卒業して芸妓さんになる直前に結う髪型です。
私も、舞妓変身体験を卒業するときに結おうと決めていました。
そして舞妓卒業体験第一弾(?)として選んだのが、こちら紅先笄さんでの先笄体験。

紅先笄さんで先笄を結う場合、衣装を黒紋付と色紋付とで選べると聞いていたので、めったにできない髪型ですし、衣装替えで両方着られないか聞いてみました。
そしたら、黒紋付(祇園甲部ver)と色紋付(先斗町ver)とでは髪型が違うからできないとのこと。
どちらにするか迷いましたが、ここはやはり、このお店でしかできない先斗町verにしようと決めました。
髪型が違うとのこですが、どこが違うかというと、髱(つと)の形です。

髱(つと)とは髷の下から襟足にかけてのふくらんだ部分です。


甲部verがキュッと引き上げているのに対し、こちらは少し落として丸みを持たせています。
先笄の舞妓さんは歯にお歯黒をつけますので、私もつけました。

この写真だとちょっとわかりにくいですが。
先斗町の先笄姿は、色紋付に襟は赤。
祇園甲部と宮川町は黒紋付ですが、襟の色が甲部は白で宮川町が赤と、街によって微妙に違います。
舞妓卒業体験第二弾は黒紋付での先笄をやりたいです。←結局まだやるらしい