着物と日本髪と変身体験が大好きなぷにすけです。
舞妓変身体験を通して、いろいろな日本髪を実際に結ってもらいました。この記事では舞妓さんが割れしのぶの次に結う髪型「おふく」の体験写真をご紹介します。
同じ髪型でも、結い方の技法や髪結いさんの違いで雰囲気が変わります。そんな面白さも併せてごらんください。
「紅先笄」のおふく
紅先笄さんでの舞妓体験。3度目にして「おふく」を結いました。割れしのぶの装いも捨てがたかったのですが、やっぱり違う髪型を結いたいという思いが強かったので。
このときに結っていただいたのは石原先生ではなく、女性スタッフの方。それでも手際よく、するすると結い上がっていく様はやはり感動でした。
「おふく」は、キャリアを積んだ舞妓さんが「割れしのぶ」を卒業して次に結う髪型。二つとも髷がまん丸の一見似たような髪型ですが、赤い鹿の子が髷の前後から覗いていた「割れしのぶ」に比べると、「おふく」は後ろ部分にしか飾りがなく、スッキリした印象に。もちろん挿すかんざしなども変わってきます。
白の着物に白の藤のかんざし、おふくがけも白で、とても清楚な雰囲気。今まであまりなかったコーディネイトということもあり、気に入っています(^^)
おふくと言っても、あまりお姉さんすぎないかわいらしいコーディネイトです。おふくなりたてって感じでしょうか。
「華陽」のおふく
こちらは華陽さんで結った「おふく」です。
いろいろなお店で舞妓変身体験をすると、お店ごとにお化粧や着付け、全体の仕上がりが違っておもしろいですが、日本髪もまた、髪結いさんによって仕上がりが違うんですよね。
鬢(びん)や髱(つと)の大きさとか張り方で雰囲気が変わります。時には同じ髪型なのに、一瞬別の髪型かと思うほどに印象の異なる時があります。
本職の舞妓さんも、その人がどこの髪結いさんに行っているか髪の形でわかるらしいですよ。
一度結ったことのある髪型でも、お店が違えばまた新鮮な気持ちで楽しめます。機会があれば、ぜひ同じ髪型を違うお店で結ってみてください。いろいろ発見があると思います(^^)
ペンション祇園(芸舞妓のお部屋)のおふく(新日本髪)
こちらはペンション祇園(芸舞妓のお部屋)さんで結った新日本髪のおふくです。
新日本髪は、伝統的な結髪に比べて髪を造形する道具が少なく、髪をふくらませるのも、逆毛を立てたりすき毛を入れたり、セットにはヘアスプレーを使うなど、一般的なアップヘアでお馴染みの手法で結われます。
とはいえ、こちら結ってくださったスタッフさんは伝統的な結髪もお勉強されている方なので、ぱっと見た感じでは、伝統的結髪と遜色なく仕上げてくれます。鬢付け油をあまり使わない分、後々髪を洗うのも楽ですし、金額も半額以下。手軽さを求めるなら断然オススメです。
伝統的な結髪との違いを言えば、鬢付け油をたっぷり付けてコテをあてるからこその髪の櫛目や、全体のかっちりしたラインが出ないことでしょうか。もちろん日持ちもしませんので、あくまでも当日一日限りです。
このときはレトロな舞妓さんに仕上げてもらいたかったので、昔の舞妓さんの写真を見せながら、髪型もそれらしく結っていただきました。希望通りの雰囲気が出て大満足でした(´∀`*)
ペンション祇園(芸舞妓のお部屋)のおふく(本式結髪)
こちらは本式結髪のおふく。↑の写真同様レトロな舞妓さんのイメージで仕上げてもらったので、現代の舞妓さんのおふくとは若干、鬢(びん)や髱(つと)の形や大きさが違います。
着付けも髪も昔風です。鬢の張り出しは小さく、でも前髪はふっくら大きく。襟は大きめに出して、着物もかんざしもアンティークで。
後ろからみた図。小振りな鬢に対して髷は大きめ。全体のフォルムは小振りでまんまる。ちなみに襟の抜き方も小さめ。
対して横から見ると、髱は大きく張り出しています。写真だとあまり伝わらないかもしれませんが、実際に見ると前後のフォルムと横からのフォルムのギャップがすごいです。
この髱の形は今の舞妓さんとの違いを見せる「キモ」の一つだったので、今回のこだわりポイントでした。髪結いの先生曰く、そもそも髪の中に入れる型の形から違うのだろうとのこと。ちなみにふっくら前髪も、今の舞妓さんと同じ道具では出せない形だそうです。
とにかく髪はレトロ舞妓をする上でどうしてもこだわりたかったので、見事に再現していただきうれしい限りです。わがままなお願いを聞いていただいた先生に感謝です。
せっかくなので並べてみました
今回はちょうど同じ角度で撮った写真がそろったので並べてみました。違いがよくわかります。