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「舞妓変身」と「舞妓体験」の違いについて私見

ぷにすけの舞妓姿@つじ井プランニング
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「本格的な舞妓変身」とは?

着物と日本髪と変身体験が大好きなぷにすけです。

舞妓さんの格好をさせてくれるサービスをしているお店の広告の文言にも、そういうお店を探している人が挙げるお店の条件にも、よく「本格的な舞妓体験(舞妓変身)」という言葉が見られます。

簡単に言えば、「本物の舞妓さんらしい仕上がり」の変身ということだと思うのですが、この「本物の舞妓さんらしい仕上がり」に対するユーザーの認識はかなり幅広いものだと思っています。

「本物の舞妓さん」を全く知らない人と知っている人とではもちろん、「知っている人」のなかでもその「知っている度合い」によって。さらには個人個人の求める内容の程度によっても、このお店の変身は「本格的だ」とする判断に、相当の差が出てくるのではないでしょうか。

何をどこまでやれば「本格的」なんでしょうね?

「本格的」をどこまで求めるか、求め始めたらきりがありません。

それこそ、衣装や小物と言ったいわばハードウェアの部分だけでも追求しだしたらきりがありませんし、さらに言えばお化粧のやり方、着付けの仕方、あるべき姿やポーズ、花街の文化を背景にした様々な約束事等々といったソフトウェア的なことまで言い出したら、なかなかこれは難しいです。

両方完璧に兼ね備えている変身店なんて、そうそう無いでしょう。おそらくそこまでやったら商売にならないでしょうし(^_^;)

これはハードの部分を揃えるのが大変というのはもちろん、ソフトまで完璧にしたら、一般的なお客さんへの受けが良くないだろうと想像するからですが(苦笑)縛りがうるさくてきっと遊びとしては窮屈でしょう。

海外の日本料理店を「これは正しい日本料理です」と正式認定するなんて話がありましたが、舞妓変身にこれを導入したらちょっと面白いかもしれません。

ただ、上記の理由から認定基準をどこまで持っていくかが意外に難しいかもしれませんが。

舞妓「変身」と舞妓「体験」の違いについて

サイト上で常に明確に使い分けているというわけではないのですが、私の中では「舞妓変身」と「舞妓体験」は別なものとして定義付けされてまして、必要に応じてこの二種類の言葉を使い分けたりもしています。

「舞妓変身」は「舞妓さんに変身すること」、「舞妓体験」は「舞妓さんを体験すること」、‥‥まあそのままですね。

つまり「変身」は「変身すること=姿形が変わること」で条件は満たされるわけですが、「体験」は姿形が変わることだけでなく、「舞妓さん」や「花街の文化」などを「体験=身をもって味わう、肌で感じる」ことまで含めます。

さきほど、舞妓変身体験に関する「ハードウェア」と「ソフトウェア」のお話しをしましたが、こと「舞妓体験」においては「ソフトウェア」の部分が重要であると考えています。

本物の舞妓さんの使っていた着物や帯、かんざしや小物などの装飾品、これらはいわゆる「ハードウェア」です。

対して「ソフトウェア」は形のない部分。着付けや化粧、結髪の技術、そして技術以上に、舞妓さんの着物は、お化粧は、着付けは、結髪はこうあるべきというような「価値観」や「美意識」、写真を撮るときの「あるべき」ポーズ、逆に「すべきでない」ポーズ、いろいろあります。

花街に直接関わりのある人の手がける変身は、実はこういうソフトの部分がとてもおもしろかったりするんですよね。本物の舞妓さんや花街の文化に関心の強い人などは、自然とこういうお店に足が向いているのではないでしょうか。

横顔の舞妓姿
ぷにすけの舞妓姿@花風

今はもうないお店ですが、↑の写真の「花風」さんは、衣装や小物類などのハード面に加え、本職の舞妓さんや芸妓さんを着付ける現役の男衆さんが着付けをしてくれるというソフトの面でも、本物の舞妓さんを感じられる貴重なお店でした。

『「本格的」な舞妓変身とは?』をもう少し掘り下げて考えてみます

本物の舞妓さんと変身舞妓さんを見比べたとき、ハードの違いはもちろん大きいのですが、実はソフトの面から来る違いというのも決して小さくないと考えています。

例えばお店の広告写真などはその一例ですが、写っているモデルさんはキレイにお化粧をして、肩上げの振袖にだらりの帯という、記号通りの舞妓さんの衣装やかんざしを身に付けていて、写真自体も人物写真としてとてもきれいに撮られていたりするのですが、そこに写っているのは「舞妓さん」ではなく「舞妓さんの格好をした女の子」に見えたりするわけです。

これは作り手の「舞妓像」が、「本物の舞妓さん」とずれている(ずらしている)ことによるものと思われます。

もちろんこのことは、そのお店の変身サービスのコンセプトの現れであって、お店の「善し悪し」とはまったく別次元の話です。私も、「舞妓変身」をするならこういうお店を選ぶこともあります。ただ「舞妓体験」をするためには選ばないということですね。

一つ言えるのは、「体験店」で「変身」はできますが、「変身店」で「体験」はできないってことですかね。

いずれにしても、単に「見た目のそれっぽさ」だけでなく、こういう視点でのお店選びもあるのだということで、「本格的な変身」ってなんだろう、という話題を少し掘り下げてみました。

興味のある方は、ぜひそんなところも注目しながら、お店選びをしてみてください。

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